試験名
試験番号:306-300
試験名:LPIC-3 306 High Availability and Storage Clusters (高可用性とストレージクラスタ)
認定資格:LPIC3 306
有効期間:5年
概要
本試験はLinux技術者試験の「LPICレベル3 高可用性とストレージクラスタ」認定資格を取得するための試験です。
本試験に合格すると「LPICレベル3 仮想化とコンテナ化」に認定されます。受験に関しての前提条件はありませんが、認定にあたり「LPICレベル2」の認定が前提条件となっています。
本試験の他にLPICレベル3試験として、「LPIC-3 300:混在環境」、「LPIC-3 303:セキュリティ」、「LPIC-3 305:仮想化とコンテナ化」が存在しています。これらは独立しており、本試験を含めて、いずれかの試験に合格すればLPICレベル3として認定されます。LPICレベル2まではそのレベルのすべての試験に合格しなければ認定されなませんでしたので、この点が異なります。
一方、いずれかのLPICレベル3試験に合格するとそのLPICレベル3の有効期間まで下位のレベルの認定期間も延長されますが、その他のLPICレベル3認定の有効期間は延長されません。
試験はCBT形式で、随時テストセンター、またはオンラインで自宅等から受験可能です。オンライン受験の場合はWebカメラやマイク(ヘッドセット不可)などの試験環境を準備する必要があります。
下位の資格に「LPIC-2:Linuxエンジニア」、「LPIC-1:システム管理者」があり、上位の資格はありません。
LPICと同様の試験にLinuCが存在しており、試験範囲は同じです。ただ、LPICが世界的に有効であるのに対し、LinuCは日本に特化した試験です。
試験情報
| 受験料 | 19,800円(税込み) |
|---|---|
| 試験時間 | 90 分 |
| 出題数 | 60 問 |
| 出題方式 | 単一選択問題・複数選択問題(選択肢は4~5)、語句入力問題 |
| 合格ライン | 500点 (得点範囲は200~800点の偏差値方式) |
試験範囲
※公式試験情報ページより引用
課題 361: High Availability Cluster Management
361.1 HAの概念と原理 (総重量: 6)
| 総重量 | 6 |
| 説明 | HAクラスタの特性とデザイン手法を理解している必要があります。 |
Key Knowledge Areas:
- HAとSRE(Site Reliability Engineering)の目的を理解している。
- 一般的なクラスタ構成を理解している。
- クラスタの再構成の仕組みとリカバリを理解している。
- 与えられた目的に対して、適切なクラスタ構成を設計できる。
- HAのアプリケーション的な観点を理解している。
- HAの操作上の問題点を理解している。
用語とユーティリティ:
- アクティブ/パッシブ クラスタ
- アクティブ/アクティブ クラスタ
- フェイルオーバクラスタ
- 負荷分散されたクラスタ
- Shared-Nothingクラスタ
- ディスク共有型クラスタ
- クラスタリソース
- クラスタサービス
- Quorum
- フェンス (Node and Resource Level Fencing)
- スプリットブレイン
- 冗長性
- Mean Time Before Failure (MTBF)
- Mean Time To Repair (MTTR)
- Service Level Agreement (SLA)
- Disaster Recovery
- State Handling
- レプリケーション
- Session handling
361.2 負荷分散されたクラスタ (総重量: 8)
| 総重量 | 8 |
| 説明 | LVSをどのようにインストール・設定・管理・トラブルシューティングか知っている。これには、keepalivedとldirectordの設定と利用も含まれる。また、HAProxyをインストール・設定・管理・トラブスシュートできる必要もある。 |
主な知識分野:
- LVS / IPVSの概念の理解
- VRRPの基礎の理解。
- keepalivedの設定
- ldirectordの設定
- バックエンドサーバのネットワークの設定
- HAProxyの理解
- HAProxyの設定
用語とユーティリティ:
- ipvsadm
- syncd
- LVS Forwarding (NAT, Direct Routing, Tunneling, Local Node)
- コネクションスケジューリングアルゴリズム
- keepalived 設定ファイル
- ldirectord 設定ファイル
- genhash
- HAProxy 設定ファイル
- ロードバランスアルゴリズム
- ACLs
361.3フェイルオーバクラスタ (総重量: 8)
| 総重量 | 8 |
| 説明 | Pacemakerクラスタのインストール・設定・管理・トラブルシューティングの経験がある。これには、Corosyncの利用も含まれる。対象は、Pacemakerのバージョン2.xと、Corosyncのバージョン2.xである。 |
主な知識分野:
- Pacemaker(CIB, CRMd, PEngine, LRMd, DC, STONITHd)の構造とコンポーネントの理解
- Pacemakerクラスタ設定の管理
- Pacemakerリソースクラス (OCF, LSB, Systemd, Service, STONITH, Nagios)の理解
- Pacemakerリソースの管理
- リソースのルールと制限(ロケーション、オーダー、コロケーション)の管理。
- 先進的なリソースの特徴(テンプレート・グループ・クローンリソース・マルチステートリソース)を管理。
- ノード情報の取得と、ノードの死活監視の管理。
- Pacemakerクラスタでの、クォーラムとフェンシングの管理。
- 共有ストレージでの、スプリットブレンディテクター(Split Brain Detector)の設定。
- pcsを利用したPacemakerの管理。
- crmshを利用したPacemakerの管理。
- Pacemakerと連動したcorosyncの設定と管理。
- PacemekerのACLの知識。
- 他のクラスタエンジン(OpenAIS, Heartbeat, CMAN)の知識。
用語とユーティリティ:
- pcs
- crm
- crm_mon
- crm_verify
- crm_simulate
- crm_shadow
- crm_resource
- crm_attribute
- crm_node
- crm_standby
- cibadmin
- corosync.conf
- authkey
- corosync-cfgtool
- corosync-cmapctl
- corosync-quorumtool
- stonith_admin
- stonith
- ocf:pacemaker:ping
- ocf:pacermaker:NodeUtilization
- ocf:pacermaker:ocf:SysInfo
- ocf:pacemaker:HealthCPU
- ocf:pacemaker:HealthSMART
- sbd
課題 362: HAクラスタストレージ
362.1 DRBD (総重量: 6)
| 総重量 | 6 |
| 説明 | DRBDデバイスをインストール・設定・管理・トラブルシューティングする知識と経験がある。これには、Pacemakerの実施が含まれる。DRBDの設定はバージョン9.0.xを対象にしている。 |
主な知識分野:
- DRBDの構造の理解。
- DRBDのリソース・状態・レプリケーションモードの理解。
- DRBDディスクとデバイスの設定。
- DRBDのネットワークとメッシュの設定。
- DRBDの自動修復と、エラーハンドリングの設定。
- DRBDクォーラムとスプリットブレインとフェンシングのハンドラの設定。
- drbdadmを利用したDRBDの管理。
- drbdsetupとdrbdmetaの原理の理解。
- 停止後のDRBDデバイスのレストアと完全性の検証。
- PacemakerのDRBDへの統合。
- LINSTORの構造と特徴の理解。
用語とユーティリティ:
- Protocol A, B and C
- Primary, Secondary
- Three-way replication
- drbd kernel module
- drbdadm
- drbdmon
- drbdsetup
- drbdmeta
- /etc/drbd.conf
- /etc/drbd.d/
- /proc/drbd
362.2 クラスタストレージアクセス (総重量: 3)
| 総重量 | 3 |
| 説明 | リモートのブロックストレージに、Linuxノードを接続することができる。HAとクラスタストレージでLVMを利用する、マルチパスの設定だけではなく、iSCSIの管理を含む一般的なSANの技術と構造の理解が含まれている。 |
主な知識分野:
- Storage Area Network(SAN)の概念の理解。
- Fibre Channelトポロジを含む、Fibre Channelの概念の理解。
- iSCSIのターゲットとイニシエータの管理と理解。
- Device Mapper Multipath I/O (DM-MPIO)の設定と理解。
- Distributed Lock Manager (DLM)の概念と理解。
- クラスタ化されたLVMの管理と理解。
- Pacemakerを利用したDLMとLVMの管理。
用語とユーティリティ:
- tgtadm
- targets.conf
- iscsiadm
- iscsid.conf
- /etc/multipath.conf
- multipath
- kpartx
- pvmove
- vgchange
- lvchange
362.3 クラスタファイルシステム (総重量: 4)
| 総重量 | 4 |
| 説明 | Cストール・管理・トラブルシューティングができる。これには、Linuxで利用可能な他のクラスタ化されたファイルシステムの知識が含まれる。 |
主な知識分野:
- クラスタファイルシステムと分散ファイルシステムの原理の理解。
- Distributed Lock Manager(DLM)の理解。
- クラスタ上のGFS2ファイルシステムの、作成・管理・トラブルシューティング。
- クラスタ上のOCFS2ファイルシステムの、作成・管理・トラブルシューティング。
- O2CBクラスタスタックの知識。
- AFSやLustreなどの、一般的に使われている他のクラスタファイルシステムの知識。
用語とユーティリティ:
- mkfs.gfs2
- mount.gfs2
- fsck.gfs2
- gfs2_grow
- gfs2_edit
- gfs2_jadd
- mkfs.ocfs2
- mount.ocfs2
- fsck.ocfs2
- tunefs.ocfs2
- mounted.ocfs2
- o2info
- o2image
課題 363: HA分散ストレージ
363.1 GlusterFSストレージクラスタ (総重量: 5)
| 総重量 | 5 |
| 説明 | GlusterFSストレージクラスタを管理・運用することができる。 |
主な知識分野:
- GlusterFSの構造とコンポーネントの理解。
- GlusterFS peer・trusted storage pool・brick・ボリュームの管理。
- 存在しているGlusterFSのマウントと利用。
- GlusterFSのHAの観点での設定。
- GlusterFSクラスターのスケールアップ。
- 障害が発生したBrickの置き換え。
- 物理メディアに障害が発生した時の、GlusterFSの復旧。
- 停止時のGlusfterFSクラスタのレストアと完全性の検証。
- GNFSの知識
用語とユーティリティ:
- gluster (関連するサブコマンドを含む)
363.2 Cephストレージクラスタ (総重量: 8)
| 総重量 | 8 |
| 説明 | Cephクラスタの運用と管理ができる。これには、RGW, RDBデバイスとCephFSの設定が含まれる。 |
主な知識分野:
- Cephの構造とコンポーネントの理解。
- OSD, MGR, MON, MDSの管理。
- placement groupとプールの管理と理解。
- ストレージバックエンド(FileStoreとBlueStore)の理解。
- Cephクラスタの初期化。
- Rados Block Devicesの作成と管理。
- CephFSボリューム(スナップショトを含む)の作成と管理。
- 既存のCephFSのマウントと利用。
- CRUSH mapの調整と理解
- CephのHAの観点での設定。
- Cephクラスタのスケールアップ。
- 停止時のCephクラスタのレストアと完全性の検証。
- Ceph updateの主要概念(update order, tunable、特徴を含む)の理解。
主な知識分野:
- ceph-deploy (関連するサブコマンドを含む)
- ceph.conf
- ceph (関連するサブコマンドを含む)
- rados (関連するサブコマンドを含む)
- rdb (関連するサブコマンドを含む)
- cephfs (関連するサブコマンドを含む)
- ceph-volume (関連するサブコマンドを含む)
- ceph-authtool
- ceph-bluestore-tool
- crushtool
課題 364: 単一ノードHA
364.1 ハードウエアとリソースのHA (総重量: 2)
| 総重量 | 2 |
| 説明 | ハードウエア障害やリソース不足の可能性のため、ローカルノードの監視することができる。 |
主な知識分野:
- 定期的なディスクチェックの実行を含む、smartmontoolsを利用したS.M.A.R.T値の監視と理解。
- 特定のUPCイベントでの、システム停止の設定。
- リソース枯渇時にアラートが出るように、monitを設定。
用語とユーティリティ:
- smartctl
- /etc/smartd.conf
- smartd
- nvme-cli
- apcupsd
- apctest
- monit
364.2 先進的なRAID (総重量: 2)
| 総重量 | 2 |
| 説明 | Linux上でソフトウエアRAIDのデバイスを管理することができる。これには、障害発生後にRAIDアレイをリカバリするだけではなく、partitonable RAIDやRAIDコンテナといった先進的な特徴が含まれます。 |
主な知識分野:
- ホットスペアディスク・partitonable RAID・RAIDコンテナを含む、様々なRAIDレベルを利用してRAIDデバイスを管理する。
- 存在しているRAIDに、デバイスを追加、あるいはデバイスを取り外す。
- 存在しているのRAIDレベルを変更する。
- 障害発生後、RAIDデバイスを修復する。
- RAIDジオメトリと様々なメタデータフォーマットの理解。
- 様々なRAIDレベルにおける、機能と性能特性の理解。
- mdadmでの監視とレポートの設定。
用語とユーティリティ:
- mdadm
- /proc/mdstat
- /proc/sys/dev/raid/*
364.3 先進的なLVM (総重量: 3)
| 総重量 | 3 |
| 説明 | LVMボリュームを設定できる。これには、LVMスナップショット・プール・RAIDの管理も含まれる。 |
主な知識分野:
- リニアボリュームとストライプボリュームを含む、LVMの管理と理解。
- LVMボリュームの、拡張(extend)・伸長(grow)・shrink・移動(move)。
- LVMスナップショットの管理と理解。
- LVMのシンプール(thin pool)とシックプール(thick pool)の管理と理解。
- LVM RAIDの管理と理解。
用語とユーティリティ:
- /etc/lvm/lvm.conf
- pvcreate
- pvdisplay
- pvmove
- pvremove
- pvresize
- vgcreate
- vgdisplay
- vgreduce
- lvconvert
- lvcreate
- lvdisplay
- lvextend
- lvreduce
- lvresize
364.4 ネットワークHA (総重量: 5)
| 総重量 | 5 |
| 説明 | 冗長的なネットワーク接続の設定と、VLANの管理を行うことができる。さらに、BGPの基本的な理解をしている。 |
主な知識分野:
- ネットワークインターフェースの結合(ボンディング)の設定と理解。
- ネットワークの結合(bond)モードとアルゴリズム(active-backup, blance-tlb, balance-alb, 802.3ad, balance-rr, balance-xor, broadcast)。
- RSTPを含むHA向けのスイッチ設定を設定する。
- 通常と結合(ボンディング)されたネットワークでのVLANの設定。
- 結合(ボンディング)とVLAN設定の永続化。
- 自立システムと、外部への冗長的なアップリンクを管理するために利用されるBGPの原理を、理解している。
- Linuxのトラフィックシェーピングと、制御能力の知識。
用語とユーティリティ:
- bonding.ko (関連するサブコマンドを含む)
- /etc/network/interfaces
- /etc/sysconfig/networking-scripts/ifcfg-*
- /etc/systemd/network/*.network
- /etc/systemd/network/*.netdev
- nmcli
- /sys/class/net/bonding_masters
- /sys/class/net/bond*/bonding/miimon
- /sys/class/net/bond*/bonding/slaves
- ifenslave
- ip
受験のポイント
論理的な理解が求められる奥深さがあります
本試験は単純に機能や仕様の知識だけではなく、ある状態で異常が発生した場合にどうなるか、他のノードへの影響 といったフローを理解する必要があります。その他の試験は点の理解が中心なのに対し、本試験は線の理解・面の理解が求められる奥深さがあります。
学易なら実際の試験で問われるケースでの問題を揃えており、事前に十分なトレーニングが可能です。
偏差値式の採点をされます
他の多くの受験者が正解した易しい問題に正解しても得点は少なく、難しい問題を多く解かないと合格点に到達できません。また、複数選択方式の問題でも部分点はありません。
学易なら分野別に問題を選択して解けますので、苦手分野を集中して学習することができます。
熟読する問題は少ないです
本試験に関しては熟読しなければ問題が理解できないという問題は少数です。その為、試験時間の不足を気にする必要はありません。正解に関する知識があるかないかが問われます。実際には存在しない、ひっかけの選択肢がありますので、知識がないと確実に得点することは困難です。
学易なら実際の試験と同じ形式で学習できます。受験の練習に最適です。
2回目の試験は全く別の問題が出ます
LPIC試験の特徴として、試験に不合格になり、再度受験しても同じ問題はほぼ出ません。その為、一度練習の為に受験して、二度目に合格するという方法はできません。また、受験料が非常に高額の為、何度も受験するのは経済的な負担が大きいです。
学易なら一度の試験で確実に合格するべく、本試験で問われるであろう知識のみに絞って問題を作成し、解説を記載しています。
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